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普天間移設問題 辺野古を“分断” 基地争点「これで最後」(産経新聞)

 24日投開票が行われた沖縄県名護市長選。米軍普天間飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の移設が計画されている人口約2千人の辺野古(へのこ)地区をはじめ、住民を二分する戦いが繰り広げられた。新人で移設反対派の稲嶺進氏(64)が制したが、「基地とともに発展してきた」(住民)名護市は雇用創出で移設に期待せざるをえない面がある。移設の是非をめぐり市民を分断させてきた政府への不信感も渦巻き、「基地が争点になるのは最後にしてほしい」と早期決着を求める声も多い。

 「辺野古の海に基地を造らせないという約束は守ります」。稲嶺氏は午後9時すぎ、選挙事務所に姿をみせ、支持者に語った。

 現職で移設容認派の島袋吉和氏(63)は「不徳の致すところ。これからは一市民として稲嶺さんに協力していきたい」と敗戦の弁を述べた。

 普天間飛行場の移設計画が浮上して以降、賛否で揺れてきた名護市民。平成9年の住民投票、その後の市長選…。「5度目の意思表示」となった今回の市長選に、有権者はそれぞれの思いを託した。

 会社員の男性(58)は「基地に頼らない街づくりを」と稲嶺氏を支持。洋裁店を営む女性(67)は「景気を良くしてほしい」と考え、雇用対策を訴えた島袋氏に投票した。パート従業員の女性(65)は「名護には基地がないと経済的に大変な人もいる。反対と言い切れず複雑な気持ち」と明かした。

 移設が計画されている辺野古の歓楽街は人影がまばら。「最近は基地にいる人が減り、店に来るのも給料日だけ。年々、お客は減っている」。飲食店経営の江田好さん(60)によると、ベトナム戦争のころはレジにドル紙幣が入りきらないこともあったという。

 「辺野古はもともと何もなかった集落。基地があったから、これだけのまちになった」とは電器店を経営していた男性(63)。住民同士が移設賛成派と反対派に分裂して争うことに辟易(へきえき)した様子で、「なぜ13年もかかって決められないのか」と政府への不満も強い。

 観光関係会社の幹部はこの13年間、時の市長が基地問題に忙殺され、経済振興に本腰を入れることができなかったと嘆く。「誰が市長でも構わない。基地の話は終わりにして、市長が財政立て直しに専念できるよう願う」

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